日曜の夜といえば、
ちびまる子ちゃんからのサザエさん。
小さい頃は当たり前のように見ていた。
それがいつの間にか、
なんだか子供っぽく思えてきて。
背が伸びるとともに(まだまだ伸びると願うけど)、もう少しませたバラエティ番組なんかを見るようになって。
何か大変な事件が起こるわけでも、
迫力満点のアクションが見られるわけでもない。
ただただ平凡なストーリーは、
当時の僕には物足りなかったんだと思う。
それがいつのまにか、大人になり。
ある日ふとテレビをつけてみると、
懐かしいちびまる子ちゃん。
お母さんが同窓会に行くと言って浮かれてたり、
お父さんが柄にもなく優しかったり。
そんなのを眺めてるだけで涙腺が緩む。
あぁ、みんなよかったね。
1日が穏やかに終えられて。
まだ小さかったあの頃は、
ただ内容が易しかったから見ていた。
会話が理解できるから、それだけでよかった。
けど今は、その何気ない日常が送られる家庭の価値を知ってしまっている。
平凡なようで、誰もが手に入れられるものではない。
自分もそんな温かいものを築いていけるだろうか。
親やこれから生まれてくるであろう子供が、
無事であるように。
そんなことを考えていると、静寂がやってくる。
優しさや切なさが同居して、やるせなさに変わる。
そうして、守りたい人たちの顔が浮かんでくる。
まる子の父が「おい、今日俺のビールはなしかよ。。トホホ」と小声で嘆く。
肩身の狭い父親らしい哀愁あふれるセリフの、
その中にある幸せが心に響く。